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タイトル: 指示動作を守れない認知症を伴った血管内治療症例における術中プロポフォール持続投与の安全性および有効性の検討
その他のタイトル: Safety and Effectiveness of Continuous Administration of Propofol During the Endovascular Procedure for the Patients with Dementia
著者: 浜中, 一郎
富士榮, 博昭
小山田, 尚史
井田, 円
上田, 欽造
キーワード: カテーテル治療
認知症
プロポフォール
Endovascular procedure
dementia
Propofol
洞不全症候群
狭心症
虚血
血管造影
静脈麻酔
心筋梗塞
心臓カテーテル法
糖尿病性腎症
後向き研究
血管内治療
治療成績
発行日: 2012年3月31日
出版者: 洛和会ヘルスケアシステム
引用: 洛和会病院医学雑誌(1341-1845)23巻 Page45-49(2012.03)
抄録: <背景>本邦では、人口の高齢化、生活習慣病の増加、核家族化等に伴い認知症を発症する高齢者の割合が急速に増加しており、それに伴い日常の循環器診療においても、指示通りの安静保持ができない認知症を合併している症例に遭遇する機会が増えている。従来、血管内治療は穿刺部の局所麻酔のみの完全意識下で行うことが安全であり標準とされてきた。一方、人工呼吸管理下の重症心不全治療や肺水腫を伴った急性心筋梗塞症例などに対するプロポフォールを用いた経静脈麻酔の使用経験から、血行動態に大きな影響を与えることなく安全に使用しうることを経験してきた。今回、こうしたプロポフォールの使用経験を応用し、増加する認知症を有する高齢者循環器疾患症例のうち指示動作を守れない症例において、安全・迅速に手技を完遂する目的にて、非人工呼吸管理下でプロポフォールを使用して血管内治療を行った自験例について、その有用性および安全性についての検討を行った。<方法>2007年10月から2011年4月の間に、当院心カテ室において施行したカテーテル診断およびカテーテル治療手技中に、指示動作を守れない認知症を伴ったケースに対し、鎮静目的にて非人工呼吸管理下にプロポフォールを使用した32症例について、その安全性および有効性の検討を行った。<結果>プロポフォールの初期投与量は1.6±0.9(0.5~5.0)ml/hrで、最大投与量は3.1±1.7(1.0~8.0)ml/hrであり、低用量で十分な鎮静が得られた。また、プロポフォール使用に伴う呼吸状態の悪化を認めた症例はなく、術後肝機能もしくは腎機能の悪化を認めた症例もなかった。手技成功率は100%であり、生存退院率も100%であった。<結語>指示動作を守れない認知症を伴った血管内治療症例における術中プロポフォール持続投与は低用量にて良好な鎮静効果が得られ、安全に使用することが可能であった。(著者抄録)
URI: http://hdl.handle.net/11665/379
ISSN: 1341-1845
出現コレクション:23巻

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