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http://hdl.handle.net/11665/2920
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タイトル: | 乳癌関連上肢リンパ浮腫は回避しうるか? 後方視的観察研究 |
著者: | 多久和, 晴子 井崎, 恵美 竹内, 恵 |
キーワード: | ALND BCRL energy devices |
発行日: | 2023年1月 |
抄録: | 上肢リンパ浮腫は乳癌手術において,最も避けたい術後合併症の一つである.手術中に低温切開装置を用いることによって乳癌関連上肢リンパ浮腫(breast cancer related lymphedema;BCRL)が回避でき,患者に有益となるかを検証した.またBCRL発症例に対し,リンパ浮腫を予防するための生活指導や理学療法による介入を行い,介入後の経過についても検討を行った.当院で腋窩操作を含む乳癌手術を行った450例の診療録を後方視的に観察した.434例が対象となったコホート1では電気切開装置を用いて手術を行った患者群をBCRL発症群22例と非発症群412例を比較して発症リスクの検証を行い,コホート2では16例を対象として乳房再建を行った患者群のうち,電気切開装置ForceTriverceを用いて手術を行った10病変と低温切開装置PlasmaBladeを用いた9病変との比較検証を行った.コホート1のうち,BCRLを発症した22例の患者で検証した術後の排液量のBCRL発症には関連が示唆され(p=0.023),排液量の少ない患者ではそのほかの術後合併症の発症も少ない傾向があった(HR2.28,95%CI 1.04-5.02,p=0.040).低温切開装置は術後排液量を減少させる効果があると考えられ,BCRLを含む術後合併症を回避しうると考える.さらにBCRLを発症した患者22例に対してリンパ浮腫指導や複合的理学療法を行った結果,生活の質の低下を防ぐためにこうした介入が有効であると考えられた. |
URI: | http://hdl.handle.net/11665/2920 |
ISSN: | 1342-7520 |
出現コレクション: | 第29巻
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