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http://hdl.handle.net/11665/335
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タイトル: | 意識障害の成因と神経系脱分極現象 |
その他のタイトル: | The mechanism of consciousness disturbance and the significance of neural depolarization in the brain |
著者: | 柳本, 広二 |
キーワード: | 意識障害 拡延性抑制 覚醒 脱分極 遷延性植物状態 consciousness disturbance spreading depolarization wakefulness persistent vegetative state biological time 皮質拡延性抑制 疾患モデル ニューロン 脳虚血 膜電位 遷延性意識障害 脳由来神経栄養因子 |
発行日: | 2014年8月31日 |
出版者: | 洛和会ヘルスケアシステム |
引用: | 洛和会病院医学雑誌(1341-1845)25巻 Page23-38(2014.08) |
抄録: | 意識は2つの次元から成り、一つは覚醒活動、もう一つは認識活動である。頭部外傷、脳卒中、低酸素血症、その他の原因によって、いわゆる「急性期意識障害」が生じるが、この場合の意識とは、覚醒活動(覚醒レベル)に限定されている。複雑系に属すると考えられる意識活動、中でも覚醒活動が様々な要因によってその直後より様々な障害を受ける。しかし、なぜ、Japan Coma Scaleのように単純な線形評価系によって急性期意識障害が評価できるのか、なぜ、昏睡を含む様々なレベルの意識障害に陥った患者が、ほぼ間違いなく4週間以内に覚醒(覚醒、睡眠サイクルの回復)に至るのか、現時点では明らかでない。覚醒を回復する時間は、それぞれの生体時間(時計)に換算すると、動物種を越えて一定であることは殆ど知られていない。筆者は、神経系細胞膜に様々な外傷によって生じ、一定時間にわたって神経活動を抑制、または、停止させる生理現象、すなわち、拡延性、または、非拡延性の脱分極現象が、急性期意識(覚醒)障害の本態に深く関わっているとの考えに到った。線形評価系に添った形で生じ、脳神経活動を様々な程度に抑制、または、完全に停止させ、かつ、最長でも受傷後4週間以内に終了する急性期意識障害の発生には、脳内に生じる一過性の電気生理学的現象、すなわち、細胞膜にある電位勾配の一過性変位が関与している。(著者抄録) |
URI: | http://hdl.handle.net/11665/335 |
ISSN: | 1341-1845 |
出現コレクション: | 25巻
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